営業力を高めるにはしっかりした話法を身につけよう

2019年3月5日

営業力を高めて自分の成績をもっと上げたい、自分の評価や給料ボーナスをもっと良くしたい、そういう思いがあったとしても、では実際何をすれば良いのか分からないという場合もあるでしょう。営業力を高めるには訪問回数をあげたり、電話やメールなどでの接触回数を増やしたり、有効面談の確率を上げたり、資料作成やプレゼンテーションの精度を上げるということもあるでしょう。

ですが体力や時間の制約、スキルや経験を伴うものはなかなか今すぐに上達するということは難しい場合もあります。今回はちょっとした工夫で営業力が高められる話法について紹介していきます。

営業に必要な話法とは

営業に必要な話法は様々なものがあります。営業ノウハウの本などを見ると、非常にたくさんの話法を解説していますが、ここでは実戦で使えるいくつかの話法を簡単に紹介したいと思います。

Yes・But話法

Yes・But話法は切り返し話法の技術です。相手の要求や相手の話の内容で受け入れられるものは極力一旦受け入れて、その上で自分の要求を通すというものとなります。営業職である以上、自分の要求を通すことが必要になってきますが、自分の要求だけは相手に通そうとするとなかなか受け入れてもらえません。そのため相手の要求や話の内容で受け入れられるものを一旦受け入れ、そのうえで自分の要求を通すというテクニックです。

Yes・But話法 具体例

お客『でもね、うちはその手の在庫はたくさんあるんだよ。』

営業『なるほど、確かにそうですよね。でも今でしたらその在庫をしっかりと安く確保できますので、安心して今後の運営に集中できるはずです。』

例をもうひとつ

お客
『でもね、うちはねそんな高いものは買えないんだよ。』

営業
『確かにおっしゃる通りです。こちらの商品は見かけの値段は高いですが、中身は非常に良いものなので、もう一度詳しく説明させていただいてもよろしいでしょうか。』

イメージで話を伝える

営業である以上、自分の話を相手がしっかりと理解してくれないといけません。ですが言葉尻だけでいくら説明しても、相手になかなか伝わらない場合がたくさんあります。その場合、自分の頭の中で説明したい内容のイメージを画像で描き、その画像をそのまま相手の脳に伝達させるような話し方をします。こうすることによって、相手の頭の中でも同じような画像が描かれ、相手の理解がより一層進むことでしょう。

イメージで話を伝える 具体例

お客
『うちは車は使わないからね』

営業
『確かに週末しか車を使わないおたくは増えています。ですが、その週末にご家族でショッピングセンターに車で行ったら、たくさんの荷物があっても安心です。山や川へ遊びに行けば、車がない生活では味わえない楽しい世界が広がります。5年後、10年後に振り返ったとき、あの頃は車でいろいろ出かけて楽しかったという思い出は貴重な財産となります。ご家族で車がある生活について、もう一度話し合われてはいかがでしょうか?』

フェイスインザドアテクニック

相手はいろいろな要求を突きつけられるといつまでも断り続けにくいという心理を利用して、いきなり過大な要求を突きつけ、その後の小さな要求を通すというテクニックです。そもそも最初の過大な要求は本音ではなく、その後の要求が実は本音でありそれを通そうとするというテクニックになります。

営業
『今でしたらハワイ10日間が50万円で超格安ツアーがあるのですがいかがでしょうか?』

お客
『それはちょっと予算的に無理ですよ。』

営業
『でしたらグアム5日間が15万円のツアーがあります。予算的には見合うと思うのですが、こちらでよろしいでしょうか?』

フットインザドアテクニック

フットインザドアテクニックは小さな要求をまず通しておいて、その後に大きな要求を通すというテクニックです。最初に小さな要求を承認してしまうと、その後の話の一貫性を保とうとする心理が働き、その後の要求も通りやすくなるという心理を利用した話法です。

営業
『こちらの商品ですが、まずは無料のお試しのお申し込みをいただいてもよろしいでしょうか?』

お客
『無料のお試しならいいですよ。』

営業
『ありがとうございます。こちら無料でお申し込みのお客様限定で、こちらのオプションをご提供しています。こちらは有料になってしまうのですが、今ならとてもお得に利用することができます。こちらお付けしてもよろしいでしょうか?』

営業で使える話法には、他にもいろいろなテクニックがありますので、営業ノウハウの本などを探してみると良いと思います。話法は心がけひとつで変えることができます。知っているのと知らないのでは雲泥の差がありますので、ぜひ一つでも多く身につけて、明日からの営業活動に活かしてみてください。こうした情報は知るだけではダメです。まずはなにかできそうなことからひとつでもいいから実践してみましょう!

営業トークとは喋り倒すことではない

営業トークというと営業マンが提案を次々とトークで押し込んでいくようなイメージがあると思いますが、営業トークは決して喋り倒すことばかりではいけません。相手が何を思い、何が必要で、どういう心理状態なのかを理解して、それに応じた話をする必要があります。

自分の商品やサービスの説明ばかりで買ってもらえるほど、営業とは簡単なものではありません。相手の反応や質問、顔色や雰囲気を見て、今何を思って、今何が不足して、次にどうすれば話が進展するのかということを、話しながら常に次の手を考えるようなイメージでトークをすることが大切です。

喋り倒してしまうとその場は相手を圧倒することができるかもしれませんが、結局は相手のが理解していなかったり、あなたの話に飽き飽きしてしまっているということもありえます。大切なのは喋り倒すことではなく、あなたの商談に対して合意に向けて相手を動かすことなのです。

人は聞くよりも喋りたい心理を理解する

良い商談は、営業が話すのが2割、聞くのが8割と言われます。相手の話をよく聞くことがいかに大切かといういことを示しています。お客のニーズや問題点、いろいろな状況を把握するためには、相手にたくさん喋ってもらわないといけません。そのためには効果的な質問をして、相手にたくさん喋ってもらうという必要があります。

自分ばかりがあれこれしゃべっていては話がまったく進展していないんです。そして何よりも大切なのは、お客にとって気持ちの良い商談である必要があります。気持ちの良い商談とは、相手が前向きで発展的な気持ちでこちらの話を聞いてもらうということです。

そのためには、あなたがたくさん喋るより、相手が気持ちよく喋れるような雰囲気や環境を作ることが大切です。人は人の話を聞くよりも、自分が話す方が気持ちが良いものです。自分の話をしっかりと聞いてくれ、それを受け入れ理解してくれることで、あなたに対する安心感や信頼感が増すのです。

人は聞くよりも喋りたいという心理があります。あなただって長々と人の話を聞くよりは、自分がしゃべりたくなる気持ちがあると思います。なのに全く自分が喋れずに、長々と相手の話を聞くばかりでその場が終わってしまったら、次にその営業マンと会いたいでしょうか?

お客の話に耳を傾けることで次の戦略が見えてくる

お客の話に耳を傾けることで最も大切な次の戦略が見えてきます。いろいろな問題や課題、予算や人間関係などの情報を把握することができます。それをもとに次の提案や次の訪問で必要な戦略を練ることができます。

ただ単に何回も何回も訪問するだけでは、商談はなかなか制約に結びつきません。。次の手を打つための戦略を収集するために、あなたは今日お客と接触する必要があるということを理解しておきましょう。そうしてたくさんのお客との状況が少しづつ進展することで、たくさんの見込み客や見込みの商談を抱えることができるようになり、あなたの成績がアップしていくサイクルに入れるのです。

話すことよりも聞くことはとても難しいことです。相手の話を理解するだけではなく、その話をもとに自分の商談をいかに成約に結びつけるかを考えながら相手と話すのです。相手の話を理解し、相手の話に共感し、相手の状況に配慮した上で、あなたの提案や商品サービスを効果的に伝えていくのです。

営業力を高めるにはしっかりした話法を身につけよう まとめ

今回は営業力を高める話法についてお話ししてみました。小手先のテクニックもいろいろありますが、話法で一番大切なことはあなたが何をどう喋るかというよりも、相手の話をしっかりと受け入れ、それを理解しすることです。しっかりと相手の話を聞けないと的外れな切り返しをしてしまったり、ポイントのずれた提案をしてしまいます。結局は成約に結びつきません。

今まで以上に相手の話を聞くようにしてみましょう。自ずとあなたの営業トークが磨かれていくはずです。そこをしっかり意識することが、話法を上達させる一番のコツです。

このサイトには営業に必要なノウハウや戦略、心得などをいろいろと解説しています。気になる記事を見つけて、日々の営業活動にぜひ生かしてみてください。

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営業マスター

営業歴25年の僕は、年収1000万以上を達成しています。でも、営業からの転職をオススメします!営業マンがAIやネットに勝つなんて到底無理です。IT系の別の職種か、せめてIT企業の営業マンになって、営業以外のスキルを身につけよう!

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